NY百花繚乱 - August Club

私がAugust Clubに招待された日のことは忘れられない1日になりました。それは1997年8月31日でした。August Clubとは私のお客さんで女性三人の友達同士が8月生まれなのでそう命名されたそうです。だから8月の皆が都合の良い日に集って一緒に誕生日を祝うのだそうです。その日私は店を早めに閉めて着物を着ることにしました。京都の古美術商であった故水谷洋子さんの店で買い求めた年代ものの赫ソウの着物にこれまた京都のコレクターであった故田村さんのアドバイスで選んで頂いた帯を閉めて出かけることに決めました。

ちょうどサグハーバーの街を出たところのガソリンスタンドでガスを入れていたら右手から何やら物々しい雰囲気で黒の短パン姿のSP軍団が黒のオートバイに乗ってやって来たのです。ちょうどその日はクリントン大統領がサグハーバーを訪れる噂を耳にしておりましたので私は咄嗟にポンプを置いて沿道に駆け寄りました。するとオートバイ軍団の後から黒塗りの車がやって参りました。私はその黒い車に向かって必死で手を振りました。きっと大統領は沿道で着物姿のオバハンが必死で手を振っているのを目にした筈です。私の周りには殆ど人が居なかったのですから絶対目立った筈です。ちょうど大統領がモニカ、ルヴィンスキーとのスキャンダルでタブロイド版の新聞に散々書かれていた頃です。こういうスキャンダルが持ち上がるとこちらの新聞は誠に飛びきりのユーモアセンスに鋭い辛辣さの香辛料をふんだんに込めた太字のタイトルが連日踊ります。後でこの日はビリー、ジョエルの元妻のクリスティー、ブリンクリー(アップタウンガールの歌は彼女がモデル)を訪問したとか。その夏彼女が借りていた家は私の店からすぐ近所でした。

そして私が車で約40分ほどドライブしてセラの家に到着したちょうどその時、ラジオで聞いたニュースがダイアナ王妃の事故死の悲報でした。

三人の白人女性のハズバンドも一緒で皆さんかなりのお金持ちです。ご馳走をいっぱい食べて飲めや歌えではなくこちらの人は歌いません。延々と喋り延々と飲みかつ皆さんジョークを飛ばして笑います。そしてかなり酩酊状態になったところでGrassが回ってきます。皆同じようなジェネレーションで若い時はヒッピーやってた連中ですから自然な成り行きみたいな感じでした。セラがフカフカのダウンの布団を渡してくれましたのでその後私は酔いつぶれて寝てしまいました。

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この着物は京都の水谷洋子さんからで田村さんから勧められた帯を着用しようと思ったら何と半幅帯が相撲取りの回しみたいで断念。それで叔母が私に残したこの飛び魚の夏帯を無理して大汗掻きながら締めたのですが、 鏡で後ろを見たらまるで”ノートルダムの背むし男”が映ってる。ええいままよ、どうせ皆アメリカ人ばかりやと油断したら日本人の女性が話しかけて来たので大慌てで逃げました。

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この帯は友人のみどりさんがルーマニアで2018年に開催される日本の衣装展の展示に購入して下さいました。

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Wild Animal Resque Fund Raising Partyでオポサム、一度夜に世にも不思議な顔をした動物を見かけたら彼(彼女)でした。