NY百花繚乱 - 指圧師スーザン

サグハーバーの最初のお店は1982年から18年間やっておりました。その建物は18世紀初頭に建てられたそうで日本で言えば江戸期の元禄頃でしょうか。付近でいちばん古い建物は1600年の初めと聞きましたので江戸初期頃です。蔦がからまったとても雰囲気のある木造建物で私の店のちょうど裏側にありました。

スーザンは私の店に来たお客さんで彼女が私の店から何かを買ったと言う記憶は無いのですが、とにかくニワトリの毛を全部むしって手足を付けた、そんな印象の人でした。どういう経緯か忘れましたが彼女と一緒にイーストハンプトンの”OCEAN"だったか割と大きなレストランに彼女は予約を入れておいたそうです。ところが行ってみると予約は屋内のテーブルとなっていて、せっかく彼女が楽しみにしていたガーデンでのテーブルでは無かったのです。我々の後ろにはテーブルを待つ人達が並んでました。そこでテーブルの件で腹が立ったのかスーザンがFour letter wordをレセプショニスト言ったのです。結局我々は仕方無くテーブルが空く迄バーで一杯やりながら待っていたところマネージャーとおぼしき男性が現れたので私はてっきり予約の不手際を謝りにきたのだとばかり思っておりました。ところが我々はレセプショニストに大変失礼な言葉を吐いた咎でレストランから追放されたのです。これにはさすがの私もびっくりしました。結構アメリカ人は普段でもその言葉を吐いているのにあのようなシチュエーションではそれほど糾弾されることなのかと思いました。私はこちらの学校を出ているわけではありませんので英語のニュアンスがまだよく分からないのです。同じような言い回しでもニュアンンスが微妙に違ってくると言うのは日本語でもたくさん有ると思います。それと同じで言葉の持つ微妙なニュアンス、これがなかなか会得出来ません。急に文語調になったりチイチイパッパになったりとその辺りはもう開き直っております。

まだ鶏ガラのスーザンの話しには続きがあって、彼女がイーストハンプトンにサマーハウスをその年おそらく何人か共同で借りていたのだと思います。それである夏の日私は彼女にディナーを誘われました。何でも彼女は指圧師だそうで、治療する時は白い衣装を着てお線香を焚くのだそうです。ローカルのスウィートコーンの茶色の毛をむしり体に良いとかでお茶にして出してくれました。それから彼女の質問が続きました。個人的な事項に関する質問です。ボーイフレンドはいるか、とかの質問が他の話題の後でさりげなく聞いてきます。私は彼女の質問に何の疑問も覚えず答えておりました。すると今度は彼女が裏にプライベートビーチがあるから一緒に泳ごう、上のブラを取ってと言った時になってやっと私は気がついたのです。鶏ガラに絡まれたらエライコッチャとばかりに私は早々に退散致しました。